『すまん!この次に埋め合わせはちゃんとするから!』
……これって一寸、酷すぎない?……否、逆に酷さを当に越している。
それはある意味、一番最悪なパターン。まず、最初がいきなりこれだなんて。
恨むよぉ、ほんと。神様っていっつもあたしに凄く意地悪してくる。もう〜性格が悪すぎ。
そもそも事となった発端は、週のお休みの最後となる日曜日の事だ。それは前日から周りから見ても凄く解る程、あたしは一段とうきうきになっていて、今日は普段よりも彼(ここ強調)の為に目一杯可愛くお洒落して事前に何回かメールで遣り取りした上で決定したその場所に彼が来るのを凄く楽しみにしていたのに…。
街中では仲慎ましく通り過ぎる目立つらぶらぶカップル達(でもあたし達の方がらぶらぶだもん)を遠くで羨ましく思いつつも人が一時間以上待ち合わせ場所でずーっと待っていたのにこの有様。
普通に最悪。…否、とうに最悪さを通り過ぎている。
今日は彼との久し振りのデートの筈だったのに…な。もう実に二ヶ月振りの。
だからこそ早く早く来ないかな〜なんていつもカレンダーを見ながらずっとこの日を待っていたんだよぉ〜。それだけ。ほんと、久し振り。
そして当日を迎えた。普段なら遅刻しないように最低でも十分前に着くようにしているのに、必ず待ち合わせ場所に最初にいるのは彼。
だけど、今回はいつもあたしより先に来ている筈の彼が珍しく遅刻しているものだから偶にはそういう事もあるよねなんて思いつつ、遅れてる彼が来てくれるのを一時間以上も待った挙句に突然鳴った電話にあたしのテンションは一気に天国から地獄へと突き落とされた瞬間。
それはずどーんと。やっとの事で頂上に辿り着いたのに、その時の感動を殆ど味わえぬまま一気に下に引き摺り落とされたようなそんな感じ。
「ちょっ、一寸!こっちは先に来て待っているんだよ!どうして急に駄目になったの!?」
そりゃあちゃんとした理由を訊かなければ納得できないのが人間の性。突然のドタキャンなんだから。ここは白黒はっきりさせないと。勿論、許す許さないのもその内容による。
『本当に御免!本来なら出る子が風邪引いてさ、バイトが急に入ったんだよ。でさ、他にやる奴もいないし、今日は休日だから誰も繋がらなかったらしくて唯一俺にヒットしたから流石に断る訳にもいかないだろ。上から頼まれたんだし。 御免!折角のデートだったのに。本当に御免! だから次、な』
電話口で申し訳なさそうに言い、その場で頭を下げる彼の姿が想像できる。
彼はきっとバイト先で掛けているのだろう。声を数段下げて押し殺すように話し掛けてくる。その後ろでは送話口から漏れるように多くの人の声や店内に流れるBGMが聴こえていた。
その一方であたしはぶーぶーだった。彼の見えないところであたしは口をへの字に曲げて頬をぶーっと丸く膨らませている。
んもう〜。そういう事は予め予測しておいたよね。今日は折角のデートなんだからこの日ぐらいは携帯の電源を切っておいてよ〜。
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- 2006/09/03(日) 21:44:14|
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